神話の時代。
天空には神々の楽園が広がり
創造主たる母が世界を治めていた。
母神エネアがこの星に「エネ」の祝福をもたらし
さまざまな生命が息吹いた。
エネアは幼き12柱の神を生み出し
地上を豊かにすべく、各地へ降臨させた。
しかし地上が豊かになるにつれ12神は欲望を覚え
それは神、人、世界に毒のように広がった。
母神エネアは欲望に溺れる12神を嘆き
新たに全能の「神」を生み出し
穢れた地上へ天誅を下そうとするが──
根付いた欲望の業は種を超え争いを生み
神の時代が終焉を迎えようとも
母神の生んだ原罪は消え去らなかった。
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乾いた熱砂の地に、カルマティアとクヌキスという敵対する2つの国があった。カルマティアの英雄ハーフェズは、クヌキスの守護神にして死を司る女神エラシュデイヤに、冥界下りの挑戦を持ち掛けられ、冥府へと誘われた。待ち受ける数々の試練を乗り越え、ついにハーフェズは女神の神殿に辿りつく。しかしその時、沐浴中の女神の姿を見た彼は、あろうことか恋に落ちた。
『身の程知らずの人間め、勇気を示したところでぬしは死ぬ。ここは黄泉の国じゃ。わらわを前にして生きたまま帰さぬ』
しかしハーフェズは王との約束のために、7日以内に国へ帰らねばならなかった。
王国の未来のため、己の愛のため、死を司る女神と、死を恐れなかった勇者の、一途な愛と命を掛けた苛烈な『死』をめぐる物語。
『───ああ、神よ。なぜ王妃と尊き王女を御許に召し上げられたのですか。ああ、王よ。アルカディアの英雄、我らの王よ。喪った悲しみから神を呪ってはなりません。その勇ましき刃を、太陽に向けてはなりません。おいたわしや、王よ。』
おだやかな風に揺れる草原、ゆるやかな丘陵に羊たちの鳴き声、あたたかな陽の光に恵まれ、神に愛された楽園と謳われたアルカディア。見目麗しい王アルカスは、太陽神アポロニアの寵愛を受け、人々に平和をもたらしていた。そう誰もが信じて疑う者もいない。美しきこの国にまつわるすべてが、神がもたらす祝福の光だ。
───ああ、本当に、勘違いも甚だしい。